イタリア、子供に動物性食品を食べさせることを義務付ける法案 86
動物 部門より
法案を提出したのはフォルツァ・イタリアのElvira Savino下院議員。法案では菜食主義や絶対菜食主義には健康上のメリットがあることを認めた上で、子供たちが親の菜食や絶対菜食に従った食事を摂ることは、亜鉛や鉄分、ビタミンD、ビタミンB12、オメガ3脂肪酸などの栄養素が不足することになると主張。未成年者が動物性食品を食べないのは危険な食習慣であるとして、そのような食習慣をもたらした保護者を犯罪に問う内容になっているという。法案が成立した場合、子供が3歳~16歳の場合は最長1年の実刑、3歳未満の場合は最長2年の実刑となる。さらに子供が病気になった場合などは2年6か月~4年、死亡した場合は4年~6年の実刑を受けることになる。
この法案についてイタリアの食品科学協会(SISA)のAndrea Ghiselli氏は、動物性食品を一切摂取しないのは成長期の子供に悪影響があるため、適切な量の摂取が望ましいと述べている。菜食で不足する栄養素をサプリメントで補うことで、菜食はすべての年齢に適切なものとなるが、専門家による計画に基づいて行われる場合に限られ、親がインターネットで調べたレベルでは不十分とのことだ。一方、菜食が流行している理由の一つには、糖分や脂肪の多い西洋の食事への批判が挙げられる。そのため、専門家の間では肥満の問題を解決すべきだという反対意見も出ているようだ。