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3000万人もの人たちが暮らす中国の洞窟 27

ストーリー by hylom
あとは携帯電話が使えれば 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

中国の陝西省、黄土高原では3000万人もの人たちが崖に横穴を掘って作られている窰洞(ヤオトン)と呼ばれる洞窟の中で暮らしている。このヤオトンが近年見直されているという。(Los Angeles Times 本家/.)。

ヤオトンは単なる洞窟ではなく、電気も水道も用意されている。優れたヤオトンはレンガを積んで補強したり、家族が部屋を持てるように横に複数のヤオトンがつながれているなどの工夫も見られる。中には太陽光が入りやすい高い天井を持ち、広い庭を持つ美しい物もあるそうだ。

陝西省の西安でドライバーとして働くRen氏は「夏は涼しく冬は暖かい。そして静かで安全」とヤオトンの特徴をこう語っている。長い間、ヤオトンで暮らす76歳のMa Liangshui氏は「ここは階段を登る必要もなく快適。私は洞窟内で人生のすべてを生きてきたが、ほかの環境で暮らす姿は想像できない」と語っている。

近年、建築家たちは環境面からヤオトンのような洞窟の存在を見直す動きがあるという。中国でも近代化が進み、平地に近代的な住居を建てるようになってきたが、その半面、農耕地が減ってしまうリスクがある。ヤオトンのように、崖に家を構築すると、平地を有効に活用でき耕作面積を増やすことができる。そして住居の建築コストも非常に安価だ(inhabitat)。

新しい動きもある。西安のGreen建築研究センターの洞窟建築の第一人者「Liu Jiaping」氏はヤオトンの近代化バージョンを開発。旧来の平屋建てではなく、二階建て構造になっているほか、採光性のよいガラス窓などを採用している。この「新しい洞窟」は優れた建築物に与えられる「World Habitat Award」に決勝戦まで勝ち残っている(World Habitat Award 2006記事)。

なお、本家/.では、見慣れない洞窟住居を見てインパクトを受けた人が多かったようだ。住居の問題から人生のあり方まで多くのコメントが寄せられている。

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  • by lafolia (33734) on 2012年03月26日 9時05分 (#2123492)

    私も、よく作りました。
    ・・・minecraftで。

  • by ncube2 (2864) on 2012年03月26日 13時49分 (#2123688)
    スペインとかイタリアとかでも、洞窟住居って現役で使われているよね。(昔、NHKで見て「いいなあ」と思った)
  • オーストラリアにもクーバー・ピディに地下住居を作る慣習があって、夏涼しく冬暖かいと
    スレ文と全く同じ感想を住人が言っていたのをTVで見た記憶があるんだが

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 6時06分 (#2123445)

    本当に3000万人なのかね? 大飢饉で3000万人が死んでも驚かないが、いくら中国でも洞窟居住者が3000万人とは桁はずれだな.
    島国の常識が小さいだけなのか、伝言ゲームになってしまってるのか、どうなんだろう?

    • 黄土高原 [wikipedia.org]の人口が約3000万人みたい。
      でも「1556年に起こった華県地震では、黄土が崩れて液状化現象を起こしたことで窰洞が崩れ、80万人以上の死者を出した。」って書いてある。
      大同市 [wikipedia.org]は人口300万人で普通の建物にも人が住んでいて年間の寒暖の差は激しいみたいよ。

      --
      love && peace && free_software
      t-nissie
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      • by masakun (31656) on 2012年03月26日 6時41分 (#2123451) 日記

        大和ハウスの記事 [daiwahouse.co.jp]では「4000万人」と書いてあるし、雨の少なく寒暖の激しい黄土高原では便利な建築資材なうえに住みやすいらしい。カッパドキアの地下都市 [wikipedia.org]よりも合理的な住まいだと思うよ。

        --
        モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 7時27分 (#2123461)

          > カッパドキアの地下都市よりも合理的な住まいだと思うよ。

          カッパドキアには遺跡としての地下都市だけじゃなくて、
          現代でも家具など取り揃えて住んでる人たちがいたはずなんだけど、
          リンクできるような頁がない。orz

          やっぱり快適なんだそうで、一種の自然の贈り物なんでしょ。

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          • by yatobi (7117) on 2012年03月26日 18時35分 (#2123864) 日記

            イタリアのマテーラ [wikipedia.org]に岩山を刻んで建物(洞窟住居)にした都市があるけど…この中国の洞窟住居と同様に内部は滑らかに漆喰が塗られ、かなり快適そう。
            文化遺産として色々制限があったんだけど、なんか2005年の法改正の後に許可さえ取れば誰でも住めるようになったとか。
            地域性もあるんだろうけど、やっぱ住み易いのかなあ。

            --
            # 爆言のち漏電中… :D
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        • by Anonymous Coward

          タレ込み文は『崖に横穴を掘って』となっているが、崖じゃなくて地面を掘り下げてから作った横穴の方が適切な表現なのかな?

    • by matlay (32743) on 2012年03月26日 12時37分 (#2123636) 日記

      白髪三千丈って言いますし

      --
      #存在自体がホラー
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 6時42分 (#2123452)

    > 本家/.では、見慣れない洞窟住居を見てインパクトを受けた人が多かったようだ。

    写真を見るとトルコのカッパドキアの住居と似た感じだけどね。
    カッパドキアの方は観光客用のホテルとかもあったはず。

    > 「夏は涼しく冬は暖かい。そして静かで安全」とヤオトンの特徴をこう語っている。

    これを普通の住宅で実現しようと思うと大変だと思う。

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 7時31分 (#2123464)

    ひとたび大地震があれば何十万人も犠牲になる [wikipedia.org]んだけどな。津波の恐怖がほぼ忘れ去られてたことを考えると住む人が多くてもどうしようもないか。

    • by motu (40385) on 2012年03月26日 9時31分 (#2123498)

      だからといってマグニチュード8.0に耐えられる住居を作れるかと言われても微妙
      あらゆる意味での地震に対する備え、ってのは難しいんだよ

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 11時26分 (#2123577)

        比較対象が「平地にレンガ積んだ家」だと、
        どっちも危険だとは言え、洞窟の方がまだマシだったりするんだよね。
        費用対効果の問題でもあり、全ての地域で「100年に一度の地震に耐えられる家」は建てないよね。

        それと、若い人は「家が崩れる前に逃げ出せる」と思っているし、
        年寄りは「自分が生きている間に地震が起きる可能性」と余命への執着を踏まえて、リスクを受け入れる。
        「俺が確実に最後まで生きられるように絶対に崩れない家を建てろ」なんて無茶は言わない。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          藁の家や木の家よりは安全ということか

          過去に地震で崩れていないからここは大丈夫とか考えていたりして。

          • by Anonymous Coward

            火事のリスクは少ないよね。

    • by Anonymous Coward

      http://www.bo-sai.co.jp/bias.htm [bo-sai.co.jp]

      「大地震が着たからといって、すべての家がつぶれるわけはない」と考えるんだそうです。

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 14時08分 (#2123699)

    計画的に掘っていかないと取り返しがつかなくなるよな。
    埋め戻したところで強度が足らなくなる可能性が十分あるし、元通りに戻すコスト考えたら
    平地に家建てた方が安いだろうし。

    今現在そうやって暮らしてる人がいる分には問題ないかも知れないけど、新規にそういう暮らしを
    する人が増えていくと穴だらけになって崩れるんじゃ?とか思っちゃう。

    うっかりお隣さんと繋がっちゃったとかないのかな。

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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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