Tencentが同社のオンラインゲームのタイアップ広告を辣油メーカー「老干媽」と契約したつもりでいたところ、担当者が偽者だったため広告代金を回収できない被害にあったそうだ(
South China Morning Postの記事、
搜狐の記事、
網易財経の記事、
新華網の記事)。
Tencentは昨年、偽担当者との契約に基づいて老干媽のロゴをゲーム内に登場させるなどのキャンペーンを実施している。しかし、偽担当者と連絡がつかなくなり、広告代金も支払われなかったため、老干媽を訴えて1,624万人民元以上の資産を差し押さえたという。
一方の老干媽は6月30日、Tencentとは契約などしていないと
反論する声明を出し、警察に通報。警察は翌7月1日に老干媽の地元で
容疑者3名をあっさり逮捕した。偽の企業担当者として広告契約を結んだところで何の利益も得られないが、容疑者はTencentがマーケティングキャンペーンで提供(詳細不明)するオンラインゲームのギフトコードを入手し、売却することを計画していたとのこと。
Tencentは同様の被害を繰り返さないため、老干媽の具入り辣油(本物)を1,000本購入し、情報提供したユーザーにプレゼントするキャンペーンを開始した。
キャンペーンを告知する
Weiboへの投稿には、ペンギン(Tencentのマスコット)が偽の辣油と気付かずに食べていたことを告白する、といった自虐的な動画などが添えられている。
この件が報じられて以降、老干媽の辣油の売れ行きは大幅に増加しているらしい。タイアップ広告に効果があったかどうかは不明だ。