
文科省の科学研究費を使うには「他の研究に絶対に使わない」という証明が必要 131
ストーリー by nagazou
偉い人にはそれがわからんのです 部門より
偉い人にはそれがわからんのです 部門より
@satecoさんが科学研究費にまつわる話題をいくつかツイートしている。そのツイートによると、科学研究費でプリンターを購入したいと申請を行ったところ、お上から「この科研費研究以外の印刷に使ってはいけない」「他の研究に絶対に使わないということを証明できるなら買っても良い」と言われたりしたそうだ。このほかにもペットボトルのお茶代やコピー用紙などの費用の扱いなどで、研究室の頭脳がその分野の解決のために何日も使われていたりする模様。実際、こうした科学研究費の厳しすぎる運用条件に怒りを感じている現場の人は多いようだ(@satecoさんのツイート、BUZZmag)。
pongchang 曰く、
pongchang 曰く、
悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:5, 興味深い)
https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/01_seido/05_faq/index.html [jsps.go.jp]
科研費FAQ R3.10.版
>【Q44072】 科研費の研究遂行上必要なものとして、他の研究にも使用可能な汎用性のあるパソコン等
>の物品やソフトウェア等を購入することは可能でしょうか?
>【A】 可能です。科研費により購入した汎用性のある物品等については、科研費の補助事業専用とするこ
>とは必ずしも求めていません。科研費の補助事業の遂行に支障がなければ、研究機関外の研究者
>を含め科研費以外の研究のために使用しても差し支えありません。
「お上」はOKって言ってるぞ。少なくとも令和3年現在では。
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:2, 参考になる)
たぶんこいつは他プロジェクトの研究費も含めて科研費って呼んでるんじゃないかな。
例えばムーンショット事業とかは他に使うなって言われてるわ。
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:4, 参考になる)
上に同意。
科研費はかなり融通が効くし間接経費もつくので、指摘されているような問題はほぼないんだけど、
各省庁が公募するトップダウン系の研究費はガチガチに縛りがあって査察もくる。
たとえば汎用プリンターとかディスプレーとかはその手の研究費で買うのは基本NGで、大学なり機関の運営費で整備すべき、という扱い。
ただし最近は大学の運営費交付金が削減著しいので、縛りの緩い科研費を獲得して補填しないとそういう備品整備も厳しい、
という状況。
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:1)
こういうの、一般企業の会計でも全く同じだよね。
特定プロジェクトの研究開発費にするか、一般の経費として計上するかを勝手に変えてはいけない。
別ツリーにもあるように、問題は研究室運営の費用が足りないことであって、プロジェクトの費用を他に流用したら不正会計になっちゃうよ。
研究室の運営費は別から調達してね。
Re: (スコア:0)
お金のかかる難しい研究のための費用は出すから、諸経費は大学持ちな、って事なら正しいんでないの?
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:5, 興味深い)
>お金のかかる難しい研究のための費用は出すから、諸経費は大学持ちな、って事なら正しいんでないの?
ところが、地方大学だとその諸経費を出す余力が無い。
そこそこ大きなプロジェクト研究があって、応募したところ応募数も少なく見事採用。ところが設備費はそのプロジェクトからでるけど、その設備で使う電気代は大学経費。その電気代が半端なく高くて、これどうするんだよと教授会で紛糾。その時になってはじめて、「それで応募数が少なかったんか・・」と気付くが、後の祭り。学部全員の教員教育費が削られて5万円/年になるという体たらくです。その前に教員研究費はもちろん0円/年です。
Re: (スコア:0)
国が研究費用出すことは同じなのに、プロジェクトによって諸経費が大学持ちになったりならなかったりするのが正しいと思えるなら認識が歪んでるんじゃない?
Re: (スコア:0)
プロジェクトによって使用用途が限定されるのは当たり前だろ?
その中で汎用的な経費としても利用できるプロジェクトがあるというだけで。
Re: (スコア:0)
このツリーの大元に書かれているように汎用的に利用できる方が標準なのに、「その中で汎用的な経費としても利用できるプロジェクトがある」と表現するのはひどい印象操作ですね。
レンタルとかリース (スコア:0)
一端、大学側で買って使用した期間とかでリース、レンタル料取るとかは出来ないのかね
Re: (スコア:0)
でかい所ならその業務で効率化どころか利益出せるかもしれんけど、日大の騒ぎの最中では。
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:1)
科研費は、「研究者による自由な発想に基づく研究を実施するために、「研究者に」配分している (大学等の研究機関は、慣例的に「研究者に配分する資金を預かり管理している」扱いをしている)」という扱いなので、採択課題の遂行「に」使用していることを「研究者が」説明できれば、割と柔軟に使用できる。
科研費以外の大半の国系の研究資金は、採択課題の遂行を資金配分機関から「(研究者ではなく) 研究機関に」委託しているので、使途の縛りは科研費よりは厳しい。ただ、実際には、採択課題の遂行に使用していることを研究者が説明できれば、採択課題の遂行が滞らない範囲であれば使用していても追及はされない。使途に占める当該採択課題の割合は、科研費よりは高いことは期待されているだろう。
購入した設備備品 (実験装置など) については、科研費であろうとなかろうと、採択課題に関係しない他の研究者に対して、使用していないマシンタイムを適切な料金で提供することが、近年では期待されている。逆に、購入したとしても遊んでいる時間が多いと想定される設備備品を購入しようとした場合は、自機関や他機関の同種装置を借りたり、集中利用する期間にリースで導入したり、分析を外注したりすることが期待されている。
このような、科研費とその他資金の趣旨の違いを理解せず、一緒くたに「研究費」と認識して不満を募らせている研究者や、無知に基づいて不当な要求をしてくる事務担当者も多い。
間接経費については、一般には、大学本体と研究者の所属部局に一定の割合で配分される。
大学本体に配分された分について、「私の金を不当に召し上げる」と批判する研究者も多いが、実際には、電子ジャーナルや学内共用機器の維持管理など大学全体の研究環境の整備、研究支援体制の整備、会計・契約管理などに使用されている (そもそも、委託費の場合は機関同士の契約なので「私の金」ではない)。
部局に配分された分は、全額を部局全体の研究環境の整備に使ったり、部局と資金獲得者に一定の割合で配分される。配分方針は、部局により割と異なる。
Re: (スコア:0)
いるよね。
横やり入れることで自分のポジションを確保しようとするやつ。
総務部とかでそれやられるとマジで困る。あと品管もな。
Re: (スコア:0)
品質向上に全然繋がらないどころか書類の体裁を優先させるために却って品質低下するQAってあるね。現場の足を引っ張らない事務方の能力って本当に大事だなって思う。
Re: (スコア:0)
書類についてはISO9001に文句言ってくれ。
あれが全ての元凶。
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:1)
書類についてはISO9001に文句言ってくれ。
あれが全ての元凶。
QMSなんで、規格が悪いんじゃなくて余計な書類を作らせる御社のManagement Sytemの作りがよろしくないのですよ。
Re: (スコア:0)
レビュー品質ではなくレビュー記録の品質だけ上がるアレな。
Re: (スコア:0)
過去に研究と称して変な物品購入したアホな同僚がいたんでしょ。
監査で問題を指摘されて是正勧告とかされたんじゃないの?
それから用途含めて厳格運用されるようになって面倒になっているだけ。
暴れる奴がいると新しく面倒なルールが出来て、他の人にも迷惑が掛かるのは世の中の仕組みでしょ
たぶん悪いのは適当に研究費を使っていた同僚だよ
Re: (スコア:0)
> 暴れる奴がいると新しく面倒なルールが出来て、他の人にも迷惑が掛かるのは世の中の仕組みでしょ
> たぶん悪いのは適当に研究費を使っていた同僚だよ
そこが間違っているとされている部分でしょ。
現実的には不正を犯す奴は常に一定数はいる前提で、ある程度は容認するのが正しい。
不正を無くすことを追求しすぎて、結局予算が無駄になってしまうのは、そもそもの運用方針が間違ってるということ。
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:2, おもしろおかしい)
♪開き直る その態度が気にいらないのよ
Re: (スコア:0)
昔はある程度は容認されていたんでしょ?
それを勘違いして、それこそあなたのように「予算が無駄になる」って理由で適当な利用をして問題になったんでしょう。
その問題にならない程度に運用できない人達が多いから厳格運用されているんじゃないの?
Re: (スコア:0)
だから、そんな事はみんな分かってるよ。それが間違ってるという話題でしょ。
Re: (スコア:0)
うちも(科研費ではないけど)補助金使って仕事していた経験があるけど、これ以上にうるさかったよ。
その時勢は"税金の使い方"に非常に厳しい時代。
市民オンブズマンが、行政の明細はたとえ補助事業であっても、一品ごとに理由と根拠を要求していたそうです。
もちろん過去に世の中で補助金の無駄遣いがあったからそこまでエスカレートしたのだろうけど、その余波で、
会議資料のモノクロページ数とカラーページ数、それを会議参加者予定人数と予備を含め30部です、みたいなことまで明記させられた。
タレコミ同様、プリンターは資産にならないようリースとし、印刷枚数で料金を支払う契約。前述のとおり認められた印刷以外は自腹で、という話です。
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:2)
その手の1円たりとも見逃さない的な過剰管理への対応で肝心の本業に専念できないと、補助をした目的が達成できず、補助金全体をドブに捨てるようなものなんだけどな
世の中の多くの人は角を矯めて牛を殺すという故事を知らんらしい
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:2)
研究費の不正使用なんかが起こった日にはマスコミが騒ぐし世論も「血税をなんだと思ってるんだ!」とぶっ叩くので。
大学としてはガチガチに管理するのが部分最適になってるんですよね。
Re:悪いのはその組織の事務方じゃないの? (スコア:1)
補助金は、科研費や委託費以上に厳しいよ。
受領者が元々やるつもりだったことのうち、「この費用でやる」といったことを補助するのだから、やると言っていないことに支出はできない。
チェックは厳格。
また、ほとんどの場合、間接経費は計上できない。
事務方の意識 (スコア:1)
ご奉仕 (スコア:1)
文系は科研にはあまり関係ないと思うんだけど、
たまに十数人の研究者が参加して女性文学の研究とかで科研をやる。
そこに参加することを先輩教員たちは「ご奉仕」と呼んでいた。
どうも科研費の大半は代表の教授が私用してしまうということのようだった。
たしかに教授はそれで個人持ちのノートパソコン50万などを買っていた。
Re:ご奉仕 (スコア:1)
「ご奉公」だったかもしれません。
Re:ご奉仕 (スコア:1)
まあ、医療バイオとか宇宙物理とか原子核工学とか、巨大だったり高価な実験設備が
必要な部門がたくさんもらうのは当然。
理系でも純粋数学なんて、文房具とPCと雑誌くらいしか使い途ないんだし。
研究室の頭脳が使われていたりする (スコア:0)
よくわからんが、研究室に所属している人間の人件費に科研費は使われていないのか? 使われているなら、その人間を研究以外の目的に使っていいのか?
Re:研究室の頭脳が使われていたりする (スコア:3)
申請時に「エフォート15%」などと入力しているので、その人間の15%は当該研究に使用する、ということになっています。
屍体メモ [windy.cx]
Re:研究室の頭脳が使われていたりする (スコア:1)
Re:研究室の頭脳が使われていたりする (スコア:2)
裁判官「血液を抜かずに脳を切り取りなさい」
Re:研究室の頭脳が使われていたりする (スコア:2)
先日、「ベニスの商人」を「エホバの商人」って言ってしまった。
「子供を寒空に晒さないで玄関に立ちなさい」(コロナのせいで電話になりやがった)
Re:研究室の頭脳が使われていたりする (スコア:1)
Re: (スコア:0)
科研費で雇用した場合、科研費に関する業務以外をさせてはいけないはずだけど。
一般的に研究代表者とか分担者は、所属機関に雇用されていて、そこから給料をもらうのであって、
科研費からその人への人件費は出てないはずだよね。
Re:研究室の頭脳が使われていたりする (スコア:1)
大学の場合だけど、正式な教授とかに関しては給料は大学から出ているのはその通りで、
特任○○みたいな役職名の人は所属は大学だけど科研費、その他プロジェクトの予算から給料を出してもらっている形。
で、別コメにあるようなエフォート率でプロジェクトごとの業務従事時間と給料負担の割合を決める。
Re:研究室の頭脳が使われていたりする (スコア:1)
本当は、特任○○のエフォートを分割して
・○%は費用Aから
・○%は費用Bから
・○%は費用Cから
…としても、資金配分機関への説明上は問題ないはずだけれど、大学側が混合会計を嫌がって、エフォート100%で特定事業に縛り付けるような雇用しかしないのが実情。
一休さん的な? (スコア:0)
ポクポクポクチーン
ひらめいた!
なんだかなぁ (スコア:0)
日大の理事長と愉快な仲間たちが好き勝手やってるのはなあなあで、末端だけ厳しくするとか。
魔王はほっといてゴブリンだけ退治してもショーがないだろ。
ってゴブリンスレーヤーの悪口になってしまった。
管理過剰なんだよね (スコア:0)
管理は誰でも間違いなく出来るから、どんどんはびこる。
管理が容易になる方向にどんどんなる。
日本そのものが「貧すれば鈍する」なのだろうね。
Re:管理過剰なんだよね (スコア:1)
この場合文科省は関係ないでしょ。
twitter等でぼやく前に、研究費の契約書等をながめて
1.他の研究に使えるものを購入してもよい場合
事務型に契約書をもっていって認めさせる行動をする。単純に事務の人が間違えている可能性もあるし。
また受付の人は本当に事務処理しかしない人の場合もあるので、判断権限をもっている人に相談する
2.他の研究に使えるものを購入してはいけない場合
次回からは申請する前に内容を確認しましょう
だと思う
Re:管理過剰なんだよね (スコア:1)
文部科学省の前身の文部省は、学校のFAXで組合の連絡を行い印刷機も流用していた、教職員組合と戦ってきたんだぞ。
不当流用に厳しいのは当然。
結局文部省と科学技術庁、元の形に分離するしかない。
あるある (スコア:0)
この件は大学の事務方のせいだろうけど、機器の更新とかしようとすると、
最初は「予算無いからそういうのは競争的資金を獲得して買ってください」って言われんだけど
実際資金取ったら「競争的資金は目的外には使わないでください」って言われて
なんにもできなくなるんだよね。
世の常 (スコア:0)
一部の人間のせいで世の中はどんどん生きづらくなっていく。
一部の公務員とか公的研究団体には酷い金の使い方してる人はいるからね実際。
ああいうの知っちゃうと増税時に文句も言いたくなる。
いいかどうかは別にして (スコア:0)
役所とか血税とかには関わらないに限る
Re:いいかどうかは別にして (スコア:1)
政治的統制のためか (スコア:0)
極右カルト宗教信者を文科大臣にしたり、実の家族に暴力をふるって重傷を負わしたり教え子に淫行していた人物を副大臣に据えたりするなどしていたから、上からの統制が厳しくなったんだろう。
保守的な政府としては保守的(右)な研究にのみ使えということでは。
Re:経済対策のためにもバラ撒きが必要 (スコア:1)
> 産: この期間・この費用でできることを、一緒にやっほしい
どうにもギャルっぽい産業界だ。