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ばね座金、実は効果なし? 71

ストーリー by nagazou
そうだったのか 部門より
ばね座金もしくはバネワッシャー、スプリングワッシャーと呼ばれる部品は無意味だったとするツイートが話題となっている(Togetter鍋屋バイテック)。

このばね座金、一般にはばねの作用(弾性力)が働いて緩み止めや脱落防止の効果があるとされている。無意味とされる根拠となっているのは、日刊工業新聞が出している「続・実際の設計 改訂新版 機械設計に必要な知識とモデル」という専門書。その座金の一節に「ばね座金」の項目があり、そこには「ゆるみ止めとして用いられるが、効果はなく、逆に座面を痛めるので使用しない」とする説明書きが記載されていた。鍋屋バイテックの座金の役割って何?という項目でも、ばね座金の弾性力は非常に小さく、その解説者によればゆるみ止めの効果はほとんどないと考えているとの説明が行われている。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 17時19分 (#4220261)

    「ゆるみ止め」としての効果は実際無いですけど、だからといってばね座金の意味がないということにはなりません。

    ばね座金には、きちんと締められていることを簡単に目視確認できるという明確な効果があります。
    それにより、ネットがきちんと締まっていないことに起因するトラブルを減らすというメリットがあります。

    機械を使って一定のトルクで締めつけているのだからそんな必要はないって?
    ありますよ。
    トルク一定でも、ネジ山の切り方がおかしくて引っかかっていたとか締め付け時に斜めに力が入っていたとかでナットが奥まで締まっていないこともありますからね。

    ばね座金があれば、ばね座金が潰れている=一応ネットは奥の方まで締まっている ことが一目瞭然です。

    • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 17時34分 (#4220277)

      自動ねじ締め機では着座直前を検知できるメリットもあるそうです。
      ばね座金が縮むときのトルク増加を検知して着座前に回転速度を落すことで安定したネジ締めができるとのこと。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      20ン年前の製造実習でそう教えられたなあ
      「潰れるまで締めろ」

    • by Anonymous Coward

      誤「ネット」
      正「ナット」

    • by Anonymous Coward

      目視確認なら塑性変形ボルトかな。頭がねじ切れるやつ。
      この話題で話があわないのは、想定している領域が全然違うからだと思うよ。

      • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 18時33分 (#4220321)

        > 目視確認なら塑性変形ボルトかな。頭がねじ切れるやつ。
        それだとボルトの頭に力が加わったことの証明にしかならないので、ばね座金より効果が低い。
        極端な話、締め付け時に斜めにトルクが加わった、さび付いてて引っかかったなどでナットが奥までいってなくてもねじ切れる可能性がある。

        > この話題で話があわないのは、想定している領域が全然違うからだと思うよ。
        これはその通り。

        なお、今時ばね座金が使われない理由は、「効果がない」というより、部品点数を少しでも減らしてコストカットするのが今の流行だからだろう。
        ワッシャーなんかもなるべく使わない(昔のように多用しない)し。
        「多少の効果がある」だけでは駄目。

        親コメント
        • 30年以上前にメカ設計やっていたときには(使用したのは恐らく7割以上がM3、M2.6が1割強、M4以上が合わせて1割くらいかな)、M4以下はばね座金と平座金が一体になったSEMSネジを使ってた(一部の使用頻度の低い長さ除く)。
          単体組み合わせよりは部品代は高いが、ウチの製品ではネジ購入コスト増より組み立てに関わるコスト増のほうが有意に上だったので。
          ばね座金はあまり効果がないというのは当時は意識していなかったけど、平座金は必須だった。穴径が大き目だったり、樹脂部品をねじ止めするので座金無しというわけにはいかない。ばね座金無しのねじを買ってもそれほどコストが下がらなかったかも。

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          ネジ切れる塑性変形ボルト知らんのね。そんな力ではねじ切れませんよ。

          M6とか以上だと、バネ台座が潰れるくらいの力だと全然締まってません。
          だから見てもわかりませんし、バネ台座の意味もありません。

          バネ台座が使えるという人はM2くらいを想定されているのかと。

    • by Anonymous Coward

      なるほど!と思ったけれどよくよく考えると
      今まで一度もばね座金がしっかり潰れているか確認したことがない
      車やバイクのサービスマニュアルにもトルクの管理は書いてあれど
      注意書きとしてばね座金の確認なんて見たことがない
      (書いてあるものがあったら申し訳ない)

      ばね座金の切れ目で通常のワッシャー等の座面が傷んだりして
      あまり使いたくないけど、緩み防止のためと思い使ってたが

      オイルのパッキンやカシメであれば再利用しないけど
      それ以外では再利用する前提で作業するので
      今後使うのをやめてみます

      でもぱっと思いつくのがナンバー取り付けボルト部分しか無いんだけどね…
      車体で使われていたところ、あったかなぁ?

  • 鍋屋のページにあるNAS振動試験の大元の米国航空規格にスプリングワッシャは無いものね。JISはもっと頑張ってミリサイズのNAS代替規格を制定すべきなんじゃないかと。そんなんでエアロスペース分野とかNASインチネジ無しで信頼性の高い機体が作れないようだからな。
    じゃ、NASの緩め止めはどうなってるのかというと穴開きワイヤーツイスターロック、ナット頭のほうをひしゃげさせたロックナット、ナイロンロックナットがある。

    --
    ヽ( )`ω´( )ノ
  • ばね座金が弾性変形してる範囲であれば、ばね座金が復元しようとする力でねじ頭が抑えられるから、完全に緩んでる状態に比べれば緩みにくい。
    一方、ばね座金が完全に押しつぶされて、ねじ自体が弾性変形するぐらいのトルクで締め付けられている状態だと、ばね座金は「ばね」として機能してないから「意味はない」。

    自転車いじりやってる人なら、ディレイラーなどに調整ねじにコイルスプリングが入ってるのをよく見てるからイメージしやすいと思う。あのコイルスプリングがなかったらどんどん調整がずれていってしまう。

    • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 18時42分 (#4220329)

      > ばね座金が弾性変形してる範囲であれば、ばね座金が復元しようとする力でねじ頭が抑えられるから、完全に緩んでる状態に比べれば緩みにくい。

      それが思い込みだっていうのがこのニュースなの。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      逆に、バネが復元しようとする力で緩みそう。

  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 17時50分 (#4220292)

    経験でいくとM3以下は効果あるように感じた

  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 17時26分 (#4220267)

    昔はネジには必ずと言っていいほどばね座金が挟んであったけど、今は見かけることほとんどない。

    > 逆に座面を痛めるので使用しない
    とあるけど、使うときはワッシャーを挟むのが普通だから痛むことはなかった。
    そしてばね座金が使われなくなったからなのか、ワッシャーも見かけることがなくなっている。

    • by Anonymous Coward

      フランジボルト/フランジナットの座のセレーションも緩み止めには効果がないので製品設計では不採用の方向ですね。
      単品だとセレーション無しの入手性がまだまだ悪いですけど。

      軸力管理が厳しい場所だとワッシャーは必要になるので残ってます。レシプロエンジンのヘッドボルトとか。
      足回りは高軸力でも緩まなければいいのでフランジボルト/フランジナットですが。

  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 17時27分 (#4220268)

    どちらかというと、締め圧の分散が座金の目的でしょう。
    穴周辺に締め圧が集中しすぎても、絞められた側の材料が傷んでしまい、結果として穴が拡大する方向で材料を痛めてしまったら意味がないですからね。

  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 17時42分 (#4220284)

    有限要素法によるボルト・ナット締結体のゆるみ機構の解明とゆるみ止め部品の性能評価 [u-tokyo.ac.jp](PDF)」(2005、論文はコチラ [nii.ac.jp])

    このプレゼンの35ページ目に『ねじ締結の原理と設計 [ndl.go.jp]』(1995)で、緩みやすい方から2番目にばね座金が挙げられていることが引用されている。

    ただ、プレゼンの著者による有限要素法解析だと、通常の座金よりも微小座面すべりに対する効果においてマシだけど、スーパースリットナット [b-mall.ne.jp]には劣るという結論になっている(47ページ目)。

  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 18時02分 (#4220295)

    ないよりはマシ。
    コストに見合うか?という問題はあるが。

    • by Anonymous Coward

      座面の傷が発生するから無い方がマシって話では

      • by Anonymous Coward
        スプリングワッシャーって、そのばね性よりも傷をつけるほどのバリ(と言っていいのか?)が材料に食い込むことで緩み止めになっていると思っていた。

        ついさっき、ねじの長さがわずかに長いためにワッシャーを入れようとしたけどへこみ部分にねじの頭が入り込むためにワッシャーが入らず、スプリングワッシャーを使ったところ。
        趣味の組み立てものなので、緩みやすいとかそういうのは無視できます。
  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 18時11分 (#4220305)

    ばね座金を単独で使用するものだと思っている人が多いようだが、基本は(ばね無し)平の座金と併用するもの
    でないと座面を痛める
    相手が柔らかいアルミ薄板などの場合、締め付けトルクを大きく出来ないので一定の緩み防止の効果はあると思うが.....

    • by Anonymous Coward

      平座金があるというのは、座面を痛める代わりに平座金を痛めるという話になるだけ
      締め付け・緩みに影響がないのかは疑問

      部品を増やして(=コストをかけて)リスクを増やしてまで
      あるかどうかわからない緩みどめの効果を期待するのはいかがかと個人的には考えている

      とはいえ、ばね座金が好きなひとは理屈じゃなく好きなのを知っているので
      私はばね座金を全廃するのを諦めた

      • by Anonymous Coward

        平座金が痛んで何の問題があるの?
        そのための平座金でしょ

    • by Anonymous Coward

      ゆるみ防止のためなら、締め付け後に樹脂で固めるという手がある

      • 締め付け後にねじ頭周りを固めるってこと?
        それよりもロックタイト [henkel-adhesives.com]とかの固着剤を使用した方が、遥かに緩み止め効果高いよ。
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          確実な緩み止めは溶接です

          # ろう付けの方が良い?

        • by Anonymous Coward

          ロックタイトかあ。

          昔、嫌気性緩み止めのロックタイトと指定して買ったもんが、ロックタイト製の瞬間接着剤だった事があったな。
          ライフル・スコープの取付ネジに使ったもんだから後から外せなくなって、えらい往生した。

    • by Anonymous Coward

      10年来機械設計と試作製造をやってますが、基本的にバネ座を使用する場合は単独で使用し、母材とボルト頭に「かすがい」のように食い込むことで緩みを防止しています。

      バネ座の「切れ目」は横から見ると斜めに切れており、これはネジが緩むと食い込む方向にわざわざ傾けて製造されています。
      外歯、内歯のワッシャの歯の捻じり方向もこれと同じく「ネジが緩むと食い込む方向」にわざわざ傾いて設計されており、これらはそもそも食い込ませて使うものです。
      ですからワッシャを敷くとワッシャと母材間にバリが立たず食い込まないので振動などで滑ってしまい、正しい使い方で

      • by Anonymous Coward

        ネジとスプリングワッシャーが一体化してる製品は、平ワッシャーと組みで一体化されてる(単独利用じゃない)よ・・・

        • by Anonymous Coward

          > 平ワッシャーと組みで一体化されてる(単独利用じゃない)よ・・・

          だからそういうものは効果がない(今まで間違っていた)、という話でしょう。
          ただそれはバネ座の使い方が悪いだけで、バネ座そのものに(単独で使用したときに)効果がない、ということではありません。

          ちなみにそのSEMSねじ(組ネジ)ですが、そもそもJISでは規格化されていません。

          つまり、もともと間違ったバネ座の使い方だったものを、どこかのネジメーカーが独自にセットにしたものが業界に広まっただけと思われます。
          おそらくワッシャだけ組み込んだ組ネジのバリエーションとして(よく考えもせず)バネ座を追加した商品だったのでしょう。

          • by Anonymous Coward

            基本的にバネ座を使用する場合は単独で使用するに対するレスでしょ。効果がないという話はそこでは関係ない。

            > もともと間違ったバネ座の使い方だったものを、どこかのネジメーカーが独自にセットにしたものが業界に広まっただけと思われます
            こういう想像に根拠がありそうなら面白かったんだけどね。

    • by Anonymous Coward

      そもそも、ばね座金の力じゃ軸力を増やす効果なんて気休め以下なんだよねー。
      もし、座面を痛める = エッジが引っかかって緩みを止める だとすると、平座金は座面と滑るので効果がなくなるのかも。

  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 19時11分 (#4220346)

    大学では振動に対応するためと習ったような?
    違ったかなぁ?

  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 19時45分 (#4220361)

    自動車のホイールナット(同ボルト)には、バネ座金・菊座金・歯付座金とか使わねーもんな。

    • by Anonymous Coward
      菊座とかは塗装を突き破って導通を確保するところに使われていますね。
      • by Anonymous Coward

        菊座、で止められると正直その…

    • by Anonymous Coward

      ボルトだの弾性力だの締め付けだのゆるみ止めだの穴が拡大するだの、とうとう菊座金まできたか。

  • 以前は締め過ぎ防止としてバネワッシャーがある程度の抑制にはなっていた気がする。
    でも今ってデジタル式のトルクレンチが一般でも使われるようになって、整備マニュアルにもトルク値が明記されるのが普通。
    そんな状況でバネワッシャーとか邪魔な存在でしか無くなったから、「あれ意味ないよ」アピールが強くなったかと

  • by Anonymous Coward on 2022年03月23日 21時29分 (#4220407)

    メカ屋の組み付けなんかだとスプリング無しをよく見かけたが
    電気屋が使っている端子台とか圧着端子の固定にはスプリング有りをよく見かけた気がする。
    確か無いものもある。
    振動レベルやスプリング自体の抵抗云々で分けているんだろうか。
    本体の揺れより挟んでる線の方が揺れるんでメカ屋とは状況が違うのかも。

    • by Anonymous Coward

      端子台や圧着端子の固定にバネ座金を使うことが多いのは、ねじが多少緩んでもバネ圧でそれなりの接触が保たれることを期待しているからでは?(緩み止めとしては期待できなくても存在意義がある)。

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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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