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リアル貨幣の最期

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
金融業界のアクティビズムはわずか数年でスウェーデン社会を変えていった。2010年には小売り分野の支払いの40パーセントは現金で行われていたが、この割合は2014年には約20パーセントに半減している。金融機関の支店の半分以上は現金を取り扱っていない。キャッシュレス化は「過去最大の犯罪防止策」になるとウルヴァースは主張するが、これを裏付ける統計がある。スウェーデン全国犯罪防止協議会によれば、2014年の銀行強盗発生件数は23件と、10年前と比べて7割も減少した。キャッシュレス化が路上犯罪の減少にどれだけ貢献したかは明らかになっていないが、警察当局は、現金の取り扱いがなくなればバスやタクシーの運転手、および小売店を狙った現金強盗のモチヴェーションは大きく下がると指摘する。就労者もまた、以前より安全に感じるようになったと話している。銀行にとって、コスト面での利点は明らかだ。カード決済では、目に見えにくい手数料や経費などが収入になる。金庫に眠っている紙幣やコインからは利益は上がらない。それどころか、現金の保有には費用がかかる。現金は受け取って金額を確認し、安全に輸送し、また金額を数える必要がある。スウェーデン王立工科大学の経済学者ニクラス・アールヴィッソンが言うように、「銀行が現金の利用を縮小させたいのは、経済的なインセンティヴがあるため」だ。時は金なり。そして現金を扱うには時間がかかる。エリクソンは、現金こそセキュリティーだと考えている。実際に手に持っていられて、守ることができる。現金を使うために、クレジットカード会社やアプリ開発者、銀行に個人情報を提供する必要はない。「サイバー犯罪はより攻撃的になっています」とスウェーデン警察サイバー捜査部門のウルリカ・サンドリング主席捜査官は言う。消費者は一般的にはこうした犯罪の脅威に無自覚で、自身を守るための手段を講ずることに消極的だ。彼らこそがスウェーデンの金融システム全体に不具合を引き起こす可能性のある「最弱のリンク」なのだと、彼女は指摘する。
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犯人は巨人ファンでA型で眼鏡をかけている -- あるハッカー

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