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英国

イギリス、「健康に関する言い伝え」を信じる人が少なくない 110

ストーリー by reo
日本やアメリカだとどうかね 部門より

danceman 曰く、

イギリスでは、昔からある「健康に関する言い伝え」を現在もなお信じる人が少なくないという調査結果がでたとのこと (Reuters の記事より) 。

Mike Smith 氏は 2000 人のイギリス人を対象に調査を行った。3 人に 1 人は子供に砂糖を与えると興奮しやすくなると答え、37 % の人は身体の熱の大部分は頭部から奪われていくと信じているという。そして 10 人に 1 人は、人参をたくさん食べると暗闇中の視力が向上し、ストレスが多すぎると白髪が増えると思い込んでいるのだそうだ。また病気になると女性に比べて男性の方が回復に時間がかかるという言い伝えがあるとのことだが、これを信じる人は 38 % もいたという。

Smith 氏は「こういった言い伝えは事実ではない。だが健康や教育に巨額を費やしても、言い伝えの一部は定着し続けることが分かった」と述べている。日本にも似たような根拠のない「健康に関する言い伝え」があると思うが、皆さんはどんなものを思いつくだろうか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 非常に有名な話ですが,寒い格好をしていると風邪を引くとか,雨に濡れたままでいると風邪を引くとかは広く信じられてる間違いですよね.

    H.F. Dowling et al., Am. J. Hygiene, 68, 659-65 (1958).
    R.G.Douglas Jr. et al., New Eng. J. Med., 279, 742-747 (1968).

    *被験者を異なる温度条件(例えば-12℃でコート着用,16℃,27℃など)に置き,風邪のウィルスを接種してどの程度風邪を引くかを比較したところ,明確な差が無かったと言う実験結果.

    イギリスの風邪研究所でも結構大規模な実験をやったりしてましたね.風呂上がりに冬の寒空の下にパンツ一丁で放り出すとか,水に濡れた服装のまま冬の(略)とか.
    でも結局風邪の感染率には変化がなかったという.
    #実験にしてもよくやるもんだ.

    ただし,風邪ではありませんが,寒い状況に置かれると首の筋肉が緊張して頭痛を発症したりだとか(その時点での見た目は風邪っぽいが,別に感染はしていない),体温調節に失敗して体温が変化するとかはあるようですが.

    • これは迷信と広く信じられてるのが迷信でして、実際のところは、風邪は潜伏期間が長いので、寒い格好をした翌日に風邪を引くのはおかしい、というだけで、そのあたりを考慮したカナダの大学の実験(ソース失念)では、やはり寒いと引きやすくなるっぽい、という結果も出てたり、医学的には確定してません。 http://en.wikipedia.org/wiki/Common_cold#Cold_weather [wikipedia.org] 結局のところ、医者が全く役に立たないことで知られてるように、風邪は医学的によく分かってないのが現実です。ウイルスを殺すために熱が出るとか、ああいう取って付けたような説明のほうが迷信かと。
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      • 一点気になったんですが,

        >寒い格好をした翌日に風邪を引くのはおかしい、というだけで、そのあたりを考慮したカナダの大学の実験

        とありますが,風邪の潜伏期間が長いこと自体は相当昔にわかっていたので,その数日の潜伏期間の考慮自体は何十年も前から行われて居ますよね?
        (自覚できる症状以外にウィルスの増加度合いも直接調べる,観察は一週間ぐらい継続する,等)

        とまあこのネタ,気になったんで暇な時間にちょろちょろ調べてみました.

        結局,現段階でわかってるのは,

        1. 寒かったり水を被ったりしてすぐ(1日以内程度で)体調が悪くなるのは,風邪ではなく別の要因.
        2. 寒かったり熱かったりが風邪の引きやすさに影響があるのかどうかは,現段階でもまだ議論が続いている.
        ただ,大幅な増減(確率が1.5倍になるとか,数割引になるとか)に関しては無い(あればこれまでの実験で統一的な見解が得られているはずのため).

        という感じなんでしょうかね.

        で,調べていたらまあ,変な研究も結構ありますね.
        オーストラリアの人の研究で「風邪のウィルス接種後にサウナに入ったらどうなるか」とか(効果はなかったそうです).
        そういやヨーロッパだかなんだかは風邪引いたらサウナに入って治すんでしたっけ.
        それは良いんですが,experimentalのところに「被験者はwinter coatを着用してサウナに入った」とか書いてあるんですが,死ぬぞそれは(苦笑)

        他にも,「温かい飲み物が効くかどうか調べた」だの「ワインを飲ませてみた」だの結構みんなやりたい放題やってますね.
        (結局どれもほとんど効果は無い……つまり,風邪を治すのに良い手法ってのはほとんど無いらしい)

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    • 大体かぜをひく時は 朝起きると布団からはみ出してるときなんだけど おもいこみなのか じゃあ今日から布団イラネ
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    • 個人的な経験ですが、寒さというストレスにさらされていると、免疫力が低下する気がします。
      また寒さと闘う気満々の時と、そうでない時で、ストレスとしての感受性も変わると思います。
      実験するなら、既にウイルスに感染して潜伏期間中の人に理不尽に寒い思いをさせると、
      発症率に差が出るかも。(今なら実験結果があるかなあ)

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      • そのあたりの話は,「かぜの科学」(J. Ackerman 著,早川書房)という今年出た本にいろいろ書いてあるので是非ご一読を.結構意外で面白いことが書いてあります.
        免疫が強いほど風邪の症状はひどくなる,とか(風邪の諸症状は一種のアレルギー反応のため),免疫が弱くなってくると感染しても表だった症状が出ずにそのままこっそり収束するとか.
        #風邪のウィルスは準共存状態にまで達しているため,単体では悪さをしないレベルになってるそうです.

        *ただし,いわゆる「風邪のウィルス」とは別のウィルス/細菌による肺炎だのなんだのは当然ながら免疫が弱い方が危険なので,風邪引きたくないからって免疫を弱めると死にます.

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    • 南極には風邪を発生させる細菌がいないので、風邪をひかないと聞いたことがあります
      ただ、いくら風邪をひかないからといって、裸で外にいたら死にます

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      • 南極=無菌 風邪引かないなら 天然痘みたいにカゼワクチンが開発されればウイルスを絶滅状態にすることができるんだろうか。 開発されれば人口爆発だな。
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        • 南極が無菌であることとワクチンによるウイルス話との関連がよく分かりませんが、
          風邪ウイルスについてのワクチンが絶対作れないわけではありません。

          ただ第一に、一言で「風邪」と言っても実際は「似たような症状を示す様々な感染症の総称」です。
          風邪ウイルス、という単一のウイルスが居るわけではありません。(だからウイルス性の風邪と細菌性の風邪とかがあったりします)
          ですので万能ワクチンを一つ開発して全世界から風邪を駆逐、ということは事実上不可能なレベルかと思います。

          また、インフルエンザワクチンの現状からも分かるように、相手は変異が激しいため、
          「ワクチンを打ったのに(他のウイルス等が原因の)風邪をひく」という可能性が非常に高いです。
          そういう意味で、普通のワクチンでは効果が期待できません。

          まあそれはそれとして、広範囲のウイルスに効果がある薬なり、類似ウイルスの共通の弱点を突く薬なりの開発はチャレンジされています。
          それらをワクチンと呼ぶこともあるのですが、「病原体から毒性を抜いて体内に入れる」という意味とは違うアプローチであることが大部分だと思いますので
          本来それらをワクチンと呼ぶのは正しくない気がします。

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    • 寒かろうと体調不良には影響しない、という事ですか? 風邪以外の体調不良で、風邪のように数日寝込まないと回復しない種類のものって無いんでしょうか?

      例えば、そこそこしんどい低気温と、快適な室温に24時間人間を閉じ込め、人心地付いた後で2人の体調を比べると、ウィルス感染に関しては有意に差が無いけど、前者は発熱して2~3日寝込んで体力回復せざるを得ない、みたいなのとか。

      なんとなく、古来からの習わしは結構理に叶ってるイメージがあるので、体調に影響しないというのなら不思議な感じです。 風邪を悪化させるから暖かくしろ、がひっくり返った結果なんでしょうか。

      今日はすきま風が酷いな、と思ってたらその夜から発熱、みたいな経験が結構あるんですが、それも、そもそも風邪を引いてたからいつもよりすきま風を寒く感じた、だったとか。
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  • それこそ雨後の筍のように

    --
    一人以外は全員敗者
    それでもあきらめるより熱くなれ
  • >人参をたくさん食べると暗闇中の視力が向上し、

    こんなのも、色んな栄養素を欠乏させた状態でマウスを育てる実験→ある栄養素を与えないマウスは暗視視力が落ちた→その栄養素はメジャーな食べ物の中ではニンジンに多く含まれる、みたいな流れで生まれたんでしょうかね。

    夜のお菓子うなぎパイ、みたいにどうでもいい話に使う分には、文化に彩りを添える罪の無い小ネタとしてアリだとは思うんですが。 RPGのアイテムで「ニンジン: 状態異常『くらやみ』を回復する」とか。

    ごっこ遊びにあんまりマジになりすぎる人が多すぎて害になりかねないから自重すべき、なんてのはめんどくさい話です。
  • by Limbodot (42869) on 2011年10月26日 12時23分 (#2040058) 日記

    都市伝説だって、デマだって、いかにもありそうな話が広まる訳で。
    こと健康に関する言い伝えなんてそもそも経験則が発端が多く、信じられ伝えられてきた事が、
    詳しく調べてみると間違いだった事が最近になって分かる事もあるでしょう。
    この調査も、根拠無しや間違いだと知らずに信じている人々が相当多数含まれているのでは。
    かたや、根拠無いよと言われても、自分がそうだから!と信じ続ける人も含まれているかもしれない。
    そんな言い伝えを調査すること自体の意義はあっても、結果にあまり意味は無さそうな。

  • by alternative (23238) on 2011年10月26日 12時35分 (#2040072)

    梅干とうなぎとか、氷とてんぷらとか

  • このピタゴラスイッチ的なことが逆に子供心に効きそうと思わされたのである。(中国地方在住)
  • 言い伝えがすりこまれている割にプラシーボ効果が無いんですな。
    • 実はそのプラセボ効果自体の実在が疑われたりもしています.

      A. Hrobjartsson and P.C. Gotzsche, N. Engl. J. Med., 344, 1594-1602 (2001) [doi.org].

      プラセボ自体,その効果をきっちり測れたことがないので,昔から「やっぱり効果はないんじゃない?」「いや有るんだって」と議論が続いています.
      上記の論文では,感覚的な部分(痛みが減った,とか)では軽い効果が認められるものの,実際の治療効果などに関してはプラセボは全くの無力であった,という内容です.
      まあ,そもそもが測定しにくい効果なんで,まだまだ議論は続くんでしょうが.

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  • by Anonymous Coward on 2011年10月26日 12時57分 (#2040106)

    ・放射線障害が伝染る
    ・自然放射線は問題ないが人工放射線は毒

  • by kikki (30639) on 2011年10月26日 13時21分 (#2040139)
    魔女がいる地域ですし、日本にも民間療法はありますし、そんなものじゃないでしょうか?
  • 2ヶ月くらい前にここでもストーリーになっていましたが
    「ストレスが多いと老ける」は本当。アドレナリンが原因 [srad.jp]
    「ストレスが多すぎると白髪が増える」は「事実ではない」とまでは言い切れないんじゃないかという認識でした。
    # 元ネタはNatureのコレ [nature.com]らしい

    ただし上の研究は「ストレスでDNA損傷が起こることがわかったよ。DNAが損傷すれば、当然老化現象や癌や発生異常(流産)が起こるよね。」というスタンスであって、ストレスと疾患の直接の因果関係をみたわけではないんですよね。
    病理学方面から、ストレスと白髪の関連を否定した研究でもあるのでしょうか?

  • by PEEK (27419) on 2011年10月26日 14時16分 (#2040202) 日記

    心臓を煮込みにして食べちゃえば心臓が無くなるんで
    心臓が止まって死ぬことはなくなる。

    --
    らじゃったのだ
  • by Wingard (37819) on 2011年10月26日 14時53分 (#2040233)

    トルマリンが電磁波を吸収しマイナスイオンを放出!!

    とか言って一時期ブームになりましたが、そんな効果はなく、それどころかトルマリンは通常天然ウランを含むため、放射線すら観測できます。ラジウム温泉行けば常時5000ベクレルくらいありますし、最高1万ベクレルのラジウム温泉も存在しています。そんなものをありがたがってた日本人が、微量のの放射線で大騒ぎ。

    ああ、放射線の健康効果を疑ってるわけじゃないですよ。「微量の放射線が害を及ぼす」ということについてまるで「カルト的だ」と言っているだけです。

  • 生きてることは体に悪いと信じてるんですが迷信ですか?
  • by northern (38088) on 2011年10月26日 18時53分 (#2040346)

    すぐ寝ると牛になる とか

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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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