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香害の一側面、職業アレルギーとイソシアネート

タレコミ by pongchang
pongchang 曰く、

角田は,2020年5月の第93回日本産業衛生学会のシンポジウムにおいて,柔軟剤や衣類での(徐放性マイクロカプセル由来の)ウレタン樹脂の使用について洗濯済み衣類からTDIが検出されることと,一般患者からTDI特異的IgE抗体の基準値 0.34 UA/mlを超える者が10.9%あることを報告した.さらに,角田は,測定条件の詳細は明らかでないが,衣服や人で混雑した空間中のTDI濃度が 0.8~3.5 ppb,同時にサンプリングした空気中にマイクロカプセルが原型のままあるいは破れた壁材が顕微鏡的に観察されていると報告した.
しかし,一般の喘息患者群(99名)と対照群(223名)のTDI特異的IgEの抗体価には有意な差が無かった.
衣類へのTDI類を壁材とするマイクロカプセルの付着は,低濃度であっても長期間にわたるTDI曝露の場となることから,TDIによる職業性喘息の惹起に少なからぬ影響を及ぼす可能性があるのではなかろうか.原料等の化学物質が残留しうる消費者製品,特に皮膚に直接触れる製品に対して,職業性喘息や職業性接触皮膚炎の発症を予防・制御するためにも残留性など品質規制などが必要なのかもしれない.
(総説 予防・臨床医学理論と実践体系におけるアレルギー・免疫毒性制御:1.職業アレルギーとイソシアネート喘息 日本産業衛生学会アレルギー免疫毒性研究会 https://doi.org/10.1539/sangyoeisei.2021-040-A)


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