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サイエンス

磁性体中で電流を曲げることで温度変化が発生する「異方性磁気ペルチェ効果」の観測に成功

タレコミ by hylom
hylom 曰く、
物質・材料研究機構(NIMS)と東北大学が、「異方性磁気ペルチェ効果」の観測に世界で初めて成功した(発表資料NHK)。

異なる2つの金属を接合して電流を流すと、接合点で熱の吸収や放出が発生する。これは「ペルチェ効果」と名付けられており、吸収・放出される熱量は電流およびペルチェ係数と呼ばれる物質毎に異なる係数で決定される。今回観測された異方性磁気ペルチェ効果は、磁性体においてこのペルチェ係数が磁化の角度に依存して変化すると言うもの。例えば磁化が電流と平行な場合と直行している場合とではペルチェ係数が変化する。

これを利用すると、磁性体中の磁化の分布を変えるだけでペルチェ係数が異なる物質を接合したような状態を作り出すことができ、そこに電流を流すことで発熱・吸熱を発生させることができると予測されていた。

今回研究グループはニッケルをコの字型に加工して一様に磁化させることで、場所によって磁化の方向が異なる状態を作り出し、そこに電流を流した。その結果、コの字型の角の部分で温度変化を観測することができたという。

この現象は50年前に予測されていたものの、今まで観測されてはいなかったそうだ。
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