パスワードを忘れた? アカウント作成
13972034 submission

細菌と放射線で「ヒトスジシマ蚊を根絶」する実験に成功。生態系にリスクはないのか

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
最新の研究によると、ボルバキアと呼ばれる細菌と放射線の“合わせ技”により、ヤブ蚊の一種であるヒトスジシマカを94%も激減させられることができたという。

研究チームは、2016年と2017年の蚊の繁殖シーズンに1週間に1度、1ヘクタールに16万匹のオスを野外に放出して経過観察した。それは2年連続で驚くべき結果をもたらした。野生のメスの個体数は16年に83%、17年には94%も減少。また、人間がこの種の蚊に刺される危険性は97%も減少したことが報告されている。

しかし、仮に広く適用されると生態系に甚大な影響を及ぼすことにならないだろうか? そんな疑問をWIRED日本版が専門家に問い合わせたそうだ。疑問に答えたのは、インペリアル・カレッジ・ロンドン自然科学部環境政策センターのキャサリン=ティリー・コリンズ博士。博士によると、この取り組みはすべての蚊の根絶ではなく、病原体媒介種のひとつである「ヒトスジシマカ」を減少させることが目的であること。そして、今回発表された技術は交尾を通じて作用するものなので、殺虫剤の散布のように、数多くの有益な昆虫やほかの種には直接影響しないという。

また、ヒトスジシマカだけを食べる生物は確認されていないとされ、生態系に大きな影響を与える可能性はかなり低いとしている。ちなみに、今回の研究で使用されたボルバキアと放射線の併用技術は、マラリアを媒介するハマダラカ(Anopheles gambiae)でも応用できる可能性があるとしている(WIRED)。
この議論は、 ログインユーザだけとして作成されたが、今となっては 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家

読み込み中...