モバイルアプリやハードウェアの開発などを行うTendigiのNick Lee氏が、iPhoneでAndroidを使用可能にするiPhoneケースを作成したそうだ(
Tendigiのブログ記事、
9to5Macの記事、
The Vergeの記事、
The Next Webの記事)。
動作の仕組みとしては、USB-Lightning端子経由でAndroidの画面をストリーミングしてiPhone側に表示し、iPhone上の操作をAndroid側でタッチイベントとしてエミュレートするというもの。iPhone側でアプリを起動し、ケーブルを接続するとAndroidの画面がiPhone上に表示される。
Nexus 5での実験に成功したLee氏は、iPhoneケースに組み込むハードウェアとして
LeMakerのHiKeyボードを選択。HiKeyは
AOSPの公式リファレンスボードになっており、Kirin 620 SoC(8コア、64ビットCortex-A53プロセッサー)を搭載する。
このほかのコンポーネントとしては、保護回路を内蔵した650mAhのバッテリーパック、3.7Vのバッテリー出力をHiKeyが必要とする8~18Vに昇圧するためのDC-DCコンバーターを選択している。しかし、この組み合わせでiPhoneに接続したところ、iPhone側の電流が大きすぎてHiKeyが正常に動作しなかったため、電流制限用の抵抗を入れたとのこと。
当初、バッテリー内蔵のiPhoneケースを組み込み先として計画していたが、すべてのコンポーネントを収納できなかったため、3Dプリンターで作成している。最終的なケースのサイズはかなり分厚いものとなっているが、
動画を見る限りiPhone上のAndroidはそれなりにスムーズな動作をしているようだ。