17日にロンドン・ヒースロー空港への着陸態勢に入っていたブリティッシュ・エアウェイズ727便(BA727)のエアバス A320に「
ドローンのようなもの」が衝突したと報じられたが、実際に何が衝突したのかはまだ確認されていないという。衝突した物体について英運輸省担当大臣のRobert Goodwill氏はビニール袋である可能性も示唆し、過剰反応すべきではないとの考えを示しているとのこと(
The Telegraphの記事、
The Vergeの記事)。
BA727はスイス・ジュネーブ発ヒースロー行き。衝突の発生時にはヒースロー空港から東に10kmほどのリッチモンド公園付近、高度1,700フィートを下降中だった。Goodwill氏によれば、地元警察がドローン衝突と報告を受けたとツイートしているが、実際にドローンだったかどうかは確認されていないという。シミュレーターでヒースローへの着陸を体験したGoodwill氏は、着陸時の操縦士はすべきことが多く、衝突した物体が何であるか確実に見えていたかどうか不明だと指摘。機体へのダメージがなかったこともあり、操縦士が見たものはビニール袋か何かであるとも推測できるとしている。
また、テロの脅威に対抗するためドローンの規制強化を求める声が出ていることに対し、Goodwill氏は空港を攻撃するなら地上で爆弾を使う方が簡単だと述べ、ドローンについては現在の規制で十分に対応可能との考えを示したという。英国ではドローンの高度が400フィート以下に規制されており、本件は規制高度の4倍以上の高度で発生したものだ。また、GPSの搭載をメーカーに義務付けて規制エリア内の飛行を防止する「ジオフェンシング」の導入に関しては、制限を迂回する方法が見つかる可能性を指摘し、効果を疑問視している。