牛個体識別制度にプライバシー上の重大な欠陥が指摘される 32
モー 部門より
牛個体識別制度をご存じだろうか。国内の全ての牛に一意の個体識別情報(以下、番号)が付与され、飼育から肉の加工・流通に至るまで管理される、牛のマイナンバーともいえる制度である。精肉店で購入した肉や料理屋で出された肉の番号さえ知っていれば、WWW上の牛の個体識別情報検索サービス(以下、照会サービス)で誰でもその牛肉の素性について情報照会することができる。つまり、消費者が自分で国産牛肉の安全を確認できるというわけだ。
しかし一方で、近年のプライバシー意識の高まりを受け、本制度による牛のプライバシー問題が提起されるようになってきている。食の安全・安心はもちろん大切ではあるが、牛のプライバシーはどうなっているのか。セキュリティ専門家で国産牛のプライバシー問題に詳しい j☆beef氏は、この問題について次のように指摘している。(Togetterまとめ)個体識別情報の番号自体は、秘密情報ではなく公開された情報といえる。たとえば、店頭にある牛肉パックの表示を見るだけで、肉の直接の消費者でなくても比較的容易に知ることができる。 ところが、現在の照会サービスでは、番号を入力するだけで肉の素性について情報照会できるようになっている。番号のみ知っていれば、肉の購入者でなくとも「この肉は○○牧場で飼育されたから脂が美味しい」など、牛の行動履歴や肉の個性といった牛のプライバシーに関する情報が得られてしまう。良心ある技術者では考えられないような欠陥だ。さらに、こうした情報(俗にいうビーフデータ)を、食肉業者が安易にマーケティングに利用している例もある。照会サービス、食肉業者ともに、牛のプライバシーに全く配慮していないと言わざるを得ない。
新鮮で安心でおいしい国産牛肉Jビーフの健全な発展のためにも、欠陥のある照会サービスはただちに停止されるべきだ。とりわけ、照会を拒否したい牛に対し、オプトアウトの手段が提供されていない点は大きな問題と言えるだろう。このほか、最近よくみられる主張として、「肉をハッシュドビーフに一方向に加工すれば元の牛肉との味の関連は見えなくなり、プライバシー上の問題は生じない」というものがあるが、j☆beef氏はこれについても誤りだとしている。理由として、ハッシュドビーフのレシピは公知であり、料理店Aと料理店Bで調理された(元となる国産牛が同一の)ハッシュドビーフの味を紐付けることは容易にできてしまう点を挙げている。
本制度については、食の安全だけでなく、消費者の利便性、業者のマーケティング上の思惑が複雑に入り乱れている。こうした事情と牛のプライバシーの両立は難しい問題であるが、なにか美味い方法はないものだろうか。
最悪は犯罪も… (スコア:5, おもしろおかしい)
関係者は語る (スコア:2)
プライバシーは人格権 (スコア:1)
プライバシー - wikipedia [wikipedia.org]
死者にも認める国はあっても、パック詰めされた牛肉に人格権を認める国は永遠に出てこないだろう。
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:プライバシーは人格権 (スコア:1)
ふとした疑問。
「パック詰めされた人肉」ならどうなるんだろう。
あくまで疑問です....。
Re: (スコア:0)
実際にありましたよね。
http://valha999.seesaa.net/article/200967017.html [seesaa.net]
j☆beef氏より0xdeadbeef氏の方がアレゲだ。
Re: (スコア:0)
こちらには実際にあったいろんな事例が紹介されています。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/murder/room/cannibalism.html [biglobe.ne.jp]
いずれも、売りに出されるときには、誰の肉か分からないようには配慮されていたみたいです。
Re: (スコア:0)
おや、日本の権利ゴロの力をご存じない?
現に、タレコミ中にも「業者のマーケティング上の思惑」が登場しているし、時間の問題ではないかと。
例えば、著作権法の考えを無理やり導入するとか。
Re:プライバシーは人格権 (スコア:1)
クローン等その複製については同法が適用されるということですね。
そしてブランド牛同士の生殖行為については著作物の複製にあたるので
牛が罰せられるわけですね。
#しかし、クローン技術が進んだりして冗談で終わらなくなる日が来かねないよなぁ。
#植物なんかF1モノを除いてはそうとうアレだし。
Re: (スコア:0)
そのうち、人を殺しちゃいけないみたいに、牛を殺しちゃいけないという法律ができるかもね。
Re: (スコア:0)
SSだ、逃げろっ!
歴史的な背景から (スコア:1)
「人間社会」と言うように人間優位に作られてきた歴史があるから、牛の権利はなかなか認められないだろうね。
生命全ての(死後も含めて)恒久的な共和共存のためにj☆beef氏には頑張っていただきたい。
Re: (スコア:0)
牛が人権(牛権?)を主張しだしたら、そうなるかもね。
人権は最初は白人の男性の金持ちだけのものだったけど、
その枠から外れた人たちが、主張して運動を起こして勝ち取って
きた歴史があります。
アメリカの公民権運動とかって、そんなに昔のことじゃないし、
南アフリカのアパルトヘイトもつい最近までありました。
現代にネアンデルタール人とかが生きてたらどうなってたんだろう。
Re: (スコア:0)
>人権は最初は白人の男性の金持ちだけのものだったけど、その枠から外れた人たちが、主張して運動を起こして勝ち取ってきた歴史があります。
ほんとにそうかな?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B4%E9%9A%B7%E8%A7%A3%E6%94%BE%E5%A... [wikipedia.org]
Re: (スコア:0)
それは北軍が南軍に対して有利になるようにやったもんで
それで足りないから公民権運動が起こったんですよねえ
我々Anonymous Cowardは (スコア:1)
そもそも権利をすべて捨てている
問題は牛肉に限らない (スコア:1)
いやこの問題は牛に限らないし。
最近では顔の見える野菜 [itoyokado.co.jp]とか メロンの縞模様による個体識別 [nec.co.jp]のように見境なくID技術を適用しようとしている。
植物の権利を無視し続ければグリーンレクイエムの日も近いであろう。
Re:問題は牛肉に限らない (スコア:1)
顔の見えるプログラムとか戦犯リストみたいで辛そう
Re: (スコア:0)
ある種の開発プロジェクトだと、殉職者リストになりそうで嫌だな。
もしくは労働被災者リスト
Re:問題は牛肉に限らない (スコア:1)
大丈夫!
普通のプロジェクトなら、現調予定者リストにしかならないから!!
// ルートコメ宛
// そのうち、お米一粒一粒に id が振られる日がやってくるのかも
わざとですよね (スコア:1)
記事の最後の
>本制度については、食の安全だけでなく、消費者の利便性、業者のマーケティング上の思惑が複雑に入り乱れている。こうした事情と牛のプライバシーの両立は難しい問題であるが、なにか美味い方法はないものだろうか。
はTypoではなくてわざとですよね。
正しくは上手いですけど。
こういう細かいところまでネタに合わせるのはすごいですね。
Re:わざとですよね (スコア:4, すばらしい洞察)
ああ、ストーリー自体に「おもしろおかしい」×5くらい付けたい気分。
Re:わざとですよね (スコア:1)
タレコミがjbeef先生であれば完璧だったのに.....
Re:わざとですよね (スコア:1)
リアルjbeef先生は一昨年までle poisson d'avrilネタしてましたが、去年にひきつづき今年もなさそうですね。。。
(直リン恐いので日記の日付とタイトルだけ)
2010/04/01 Nyzilla Pro版、ストリーミングプレーヤ搭載へ
むしゃくしゃして書類を廃棄した (スコア:0)
今は(ry
むしゃむしゃしてやった (スコア:5, おもしろおかしい)
今は反芻している。
#いわずにおれなかった、今は反省している。
今こそ日本が輝くとき (スコア:0)
世界に冠たる牛権国家を建設しよう!
Re:今こそ日本が輝くとき (スコア:2)
日本国外に目を向けると、海外の大手SI企業が中国向けに家畜トラッキングシステムを開発した例がありますね。/.Jでも過去に記事になったことがありますが、最近頻繁にビーフデータ活用を謳うあの企業…なんだっけ、愛称がビッグ・ブル(Big Bull)とかってところの。
日本と中国とでは食の安全とプライバシーの要求水準は異なるとはいえ、気になる事例です。
Re:今こそ日本が輝くとき (スコア:1)
で、こうなる [wikipedia.org]わけですね。
Re: (スコア:0)
ほっといてもニュージーランドで羊が革命起こすだろ。
Re:今こそ日本が輝くとき (スコア:1)
革命は倒すべき相手が居ればこそ成り立ちます。
# ニュージーランドって羊しか居ないよね?
Re:今こそ日本が輝くとき (スコア:1)
赤ちゃんもいます。
MACアドレス (スコア:0)