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2021年8月22日のidle記事一覧(全2件)
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idle

孤独はキイロショウジョウバエも過食にする 16

ストーリー by headless
症状 部門より
キイロショウジョウバエを 1 匹だけ隔離すると食べる量が大幅に増加するとの研究成果をロックフェラー大学などの研究グループが発表している(Nature の記事ロックフェラー大学のニュース記事SlashGear の記事論文アブストラクト)。

キイロショウジョウバエはおよそ 1 週間の隔離で行動に変化が見られたという。隔離 1 日目は睡眠時間が長くなり、餌を食べる量はわずかに増加しただけだったが、7 日後には睡眠時間が短くなり、およそ 2 倍の餌を食べるようになる。隔離の影響を受けるのは 1 匹で隔離した場合のみで、2 匹で隔離しても通常と変わりなかったとのこと。

研究者は飢餓に対応してキイロショウジョウバエの脳内で増加するホルモン「リモスタチン」と、減少するペプチド「ドロスルファキニン」をコード化する遺伝子に注目。隔離時には餌が十分あるにもかかわらず、これらの遺伝子は飢餓時のように発現していたそうだ。

さらに研究者はリモスタチンを発現する P2 ニューロンのクラスターを特定し、P2 ニューロンを非活性化すると 1 週間隔離したキイロショウジョウバエの行動が元に戻り、逆に活性化すると 1 日の隔離で 1 週間の隔離と同様の行動になることが確認された。ただし、P2 ニューロンを活性化しても隔離しなければ不眠と過食はみられなかったという。

研究者は隔離と不眠・過食の関係について、隔離が将来の不確実性を示し、より厳しい状況に備えて周囲を警戒し、手に入るだけ食料を食べるという説を可能性の一つに挙げている。ヒトを含む多くの社会的動物でみられる隔離時の不眠と過食がすべて同じ仕組みとは限らないが、将来的には他の動物でも長期隔離に対応する仕組みの確認が期待されるとのことだ。
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ロボット

Amazon は Alexa という名前を人類から奪ったのか 139

ストーリー by headless
人類 部門より
Amazon がバーチャルアシスタントの名前に選んだことで、「Alexa」が人名としては使えない名前になってしまったと The Atlantic が主張している (The Atlantic の記事GeekWire の記事)。

スラドでは米国の新生児名に対するバーチャルアシスタントの影響が 2018 年に話題となったが、女児名の Alexa は米国で Amazon Alexa がリリースされた翌年 (2015 年) の 6,050人 (32 位) をピークに減少しており、この時点 (2017年) で 2001 年以降最低の 3,883人 (65 位) となっていた。米社会保障局の「Popular Baby Names」によれば、2018 年は 3,064 人 (90 位)、2019 年は 1,998 人 (139 位) となって 1998 年以降初めてトップ 100 落ちし、2020 年には 1,272 人 (239 位) まで減少している。英国やカナダでも Amazon Alexa リリース以降、新生児名の Alexa は大幅に減少しているそうだ。

しかし、The Atlantic によると、影響を受けているのは新生児の名前だけではないという。米国では過去 50 年間におよそ 127,000 人が Alexa と名付けられており、75,000 人以上が 18 歳未満だ。Amazon Alexa はユーザーの命令に従うバーチャルアシスタントであり、Alexa という名前の子供が学校でいじめの対象になることも多く、子供の名前を変えたり、ミドルネームを使ったりする親も多いとのこと。

Apple の Siri も女性名であり、米社会保障局のデータには過去 70 年以上にわたって含まれている。2006 年から 2012 年までは 100 人を超えていたものの、iPhone 4S の Siri 搭載 (2011年) による増加は特になく、2013 年には 42 人まで減少。2020 年は 10 人となっている。Siri という名前がより一般的な北欧でも減少しており、デンマークで昨年 Siri と名付けられた新生児は 1 人だったとのことだ。
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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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