11月頃に韓国で尿素水(アドブルー)不足が大きな問題となっていたことは記憶に新しいが、日本国内でも12月頃からアドブルーの不足が顕著になり始めているという。この影響で価格が高騰しており、通常1リッターあたり200円程度のものが2560円程度にまで高騰している例も出てきているようだ(
くるまのニュース、
物流ニュース、
マーケットニュース、
Togetter)。
現在のディーゼルエンジン車では、排出ガス中の窒素酸化物を化学反応させて排出ガスを浄化する仕組みを採用しているためディーゼル車オーナーは定期的にアドブルーを補充する必要がある。日本では日本国内のアンモニア消費量の8割近くを国内生産で対応していたことから、アドブルー不足の影響は少ないとみられていた。
しかし、実際にはトラックドライバーや運送企業経営者たちからアドブルー不足の声が聞かれるようになったという(
Yahoo!ニュース個人)。こうしたアドブルー不足の経緯としては、オーストラリアと中国が対立し、中国がオーストラリア産石炭の輸入を停止した結果、
電力不足が発生
。アドブルーの中国での生産量が減少したことにある。中国にアドブルー供給をほぼ依存していた韓国が不足に陥ったというもの。
国内での高騰原因については、いわゆる転売ヤーが買い占めをしているという説、韓国が国際市場にあるアドブルーを買いあさった結果、在庫が逼迫して国内にも影響が出てきたなどの説もある。いろいろいわれているものの、国際的な玉突き事故が一因になっている模様。