欧州議会、ドネルケバブを救う 66
僅差 部門より
ドネルケバブは味付けした肉(羊肉、牛肉、家禽肉)を重ねた大きなかたまりを縦串に刺し、側面から加熱調理したものを削り取って供されるトルコ料理。欧州ではパンにはさんだものがファーストフードとして普及しており、日本でも東京などで屋台を見かけることがある。
EU各国では肉加工時の食品添加物規制について、当局やフードビジネス経営者による異なった解釈・誤った解釈が行われており、統一されていないという。EUでは肉加工時のリン酸塩使用を全般的には認めていないが、ソーセージなどについては例外として認められている。ドネルケバブの場合は積み重ねた肉を結合させるためにリン酸塩が必要となることから、欧州委員会が使用を認めて規制の対象にすべく、例外への追加を提案していた。
しかし、欧州議会の環境・公衆衛生・食品安全委員会で提案に反対する決議案が可決。11日~14日にストラスブールで開かれる欧州議会本会議で採決が行われることになった。同委員会はリン酸塩の摂取による心疾患リスク上昇の可能性を指摘していたが、欧州食品安全機関(EFSA)ではリン全般やリン酸塩添加物の摂取を心疾患リスク上昇の原因とみなすことはできないと評価している(欧州議会のニュースリリース[2]、 FOODBEASTの記事、 BBC Newsの記事)。